薬剤師の職務経歴書の書き方と例文を紹介！転職成功のポイントを解説

薬剤師が転職活動をする際、履歴書と同じくらい重要になるのが「職務経歴書」です。

採用担当者はここを通じて、応募者がどのような経験やスキルを持ち、即戦力になれるのかを判断します。

しかし「薬剤師の職務経歴書はどのように書けばいいのか」「例文を参考にしたい」と悩む人も多いのではないでしょうか。

本記事では、薬剤師の職務経歴書の基本的な書き方、構成、職場別の例文を詳しく紹介します。

これから転職を考えている薬剤師の方はぜひ参考にしてください。

薬剤師の職務経歴書が重要な理由

薬剤師の転職市場は依然として需要がありますが、年齢や希望条件によっては競争が厳しくなることもあります。

その中で採用担当者がチェックするのが「即戦力になれるかどうか」です。

職務経歴書は単なる経歴の羅列ではなく、自分のスキルや経験をわかりやすく整理して伝える資料です。

調剤業務の経験、在宅医療対応、管理薬剤師としてのマネジメント、病棟業務やチーム医療への参画など、強みを具体的に示すことで採用側に「この人に会いたい」と思わせることができます。

薬剤師の職務経歴書の基本構成

1. 職務要約
   　これまでのキャリア全体を2〜3行でまとめます。経験の幅や強みを簡潔に伝えることが大切です。
2. 職務経歴詳細
   　勤務先ごとに担当業務や役割を整理して書きます。業務内容だけでなく、実績や工夫した点を盛り込むと効果的です。
3. 資格・スキル
   　薬剤師免許はもちろん、認定薬剤師・専門薬剤師・英語力・PCスキルなどを記載します。
4. 自己PR
   　職場で培った強みや、今後どのように貢献できるかをアピールします。応募先の特徴に合わせて書き分けると評価が高まります。

---

薬剤師の職務経歴書【例文】

調剤薬局勤務の例文

職務要約
調剤薬局にて5年間勤務し、外来調剤・服薬指導・在宅訪問を経験。患者の生活背景を考慮した服薬支援を行い、地域医療に貢献してきました。

職務経歴詳細

• 調剤業務（1日平均80枚の処方箋対応）
• 服薬指導（高齢者・糖尿病・高血圧などの慢性疾患患者中心）
• 在宅訪問（月20件程度）、医師・看護師との情報共有
• 在庫管理、薬歴管理の効率化により業務時間を10％削減

資格・スキル

• 薬剤師免許
• 日本薬剤師研修センター認定薬剤師
• 在宅医療の実務経験

自己PR
患者様の声に耳を傾け、安心して服薬を継続できるよう努めてきました。今後は在宅医療分野での経験をさらに深め、地域包括ケアに貢献していきたいと考えています。

病院勤務の例文

職務要約
急性期病院にて3年間勤務。病棟薬剤師として入院患者の薬物治療に関わり、チーム医療の一員として医師・看護師と連携してきました。

職務経歴詳細

• 内科・外科病棟での服薬指導（1日10〜15件）
• 抗がん剤の調製、注射薬の混注業務
• 服薬指導用資料の作成、患者向け説明会の実施
• 抗菌薬適正使用支援チーム（AST）の一員として感染対策に参加

資格・スキル

• 薬剤師免許
• がん化学療法認定薬剤師取得を目指し研修中
• 電子カルテ操作・統計解析ソフトの使用経験

自己PR
病棟薬剤師として培った臨床知識と多職種連携の経験を活かし、患者さんの治療効果向上と副作用防止に貢献してきました。今後は専門薬剤師資格を取得し、より高度な医療提供に携わりたいと考えています。

ドラッグストア勤務の例文

職務要約
ドラッグストアにてOTC販売と調剤業務を兼務。セルフメディケーション支援を通じて幅広い年代の生活者に対応しました。

職務経歴詳細

• OTC医薬品販売（年間売上前年比110％を達成）
• 調剤業務、服薬指導（生活習慣病を中心に対応）
• 健康相談会の実施（月1回）、地域住民の健康増進活動に参画
• 店舗スタッフの教育、売場づくりにも従事

資格・スキル

• 薬剤師免許
• 登録販売者資格
• 接客・販売スキル、マネジメント経験

自己PR
薬の知識だけでなく、生活習慣全般に関するアドバイスを心がけてきました。患者さんやお客様の生活を支える「かかりつけ薬剤師」として、地域密着型の医療に貢献していきたいです。

職務経歴書を書く際の注意点

• 数字を入れて具体性を出す：「処方箋枚数」「訪問件数」「売上向上率」などを入れると説得力が増します。
• 応募先に合わせて内容を調整する：病院なら臨床経験、薬局なら在宅経験、ドラッグストアなら接客スキルを強調。
• 簡潔かつ読みやすくまとめる：長すぎる文章は読みにくいため、箇条書きをうまく活用しましょう。

まとめ

薬剤師の職務経歴書は、採用担当者に自分の経験や強みを具体的に伝えるための重要なツールです。

職務要約で全体像を簡潔に示し、職務経歴詳細では実績やスキルを数字で裏付け、自己PRでは今後の目標を伝えることが成功のポイントです。

調剤薬局・病院・ドラッグストアなど職場ごとの例文を参考に、自分の経験に置き換えてカスタマイズすることで、より説得力のある職務経歴書になります。

転職を成功させるために、本記事の例文を参考にしながら自分の強みを整理してみてください。

あわせて読みたい

薬剤師の転職を成功させるための完全ガイド｜現状・働き方・注意点を総まとめ 薬剤師の転職市場の現状と特徴 薬剤師は国家資格を持つ専門職であり、全国どこでも需要がありますが、転職市場の状況は一様ではありません。都市部では薬局や病院の求人...