薬剤師のためのおすすめの転職サイト
\20代30代に強い薬剤師転職サイトNo.1/
登録無料
健康サポート薬剤師は、処方せんに基づく調剤業務にとどまらず、地域住民の健康支援や介護相談、セルフメディケーション推進 など幅広い役割を担う存在です。
近年では「かかりつけ薬剤師」の機能に加え、予防・健康増進分野にまで介入するケースが増えています。
では実際に、健康サポート薬剤師はどのような介入を行っているのでしょうか。
本記事では具体的な介入事例を紹介し、その意義と効果を解説します。
健康サポート薬剤師は、厚生労働省が定める研修を修了し、一定の要件を満たした薬剤師を指します。健康サポート薬局に常駐し、以下のような活動を行います。
単に「薬を渡す」だけでなく、住民の健康維持・増進に直接関わるのが特徴です。
70代女性がドラッグストアで複数のサプリメントを購入していたが、成分が重複しており肝機能に負担がかかる可能性があった。健康サポート薬剤師がヒアリングを行い、必要なものと不要なものを整理。かかりつけ医に情報提供を行った結果、服用内容が適正化され副作用リスクを回避できた。
→ ポイント:サプリメントや健康食品は自己判断で利用する人が多く、薬剤師の介入が安全性確保に直結する。
50代男性が健診で血圧が高めと指摘されたものの、医師の受診には至っていなかった。薬局での血圧測定イベントに参加した際、健康サポート薬剤師が生活習慣の改善を提案し、受診勧奨を実施。その後、高血圧と診断され、早期治療につながった。
→ ポイント:薬剤師による介入が「受診のきっかけ」となり、疾病の早期発見に貢献。
在宅療養中の高齢患者が薬を飲み忘れてしまうことが多く、治療効果が十分に得られていなかった。健康サポート薬剤師が訪問時にヒアリングを行い、服薬カレンダーと一包化を提案。家族とも連携し、服薬率が大幅に改善した。
→ ポイント:調剤業務にとどまらず、在宅医療・介護領域にまで介入し生活全体を支援。
風邪症状で薬局を訪れた30代男性に対し、健康サポート薬剤師がOTC薬を提案。市販薬だけでなく生活習慣改善のポイントを伝えるとともに、症状が長引く場合は医師受診が必要であることを説明。その後、症状が悪化せずに改善した。
→ ポイント:OTC薬販売にとどまらず「セルフメディケーションの安全な活用」を促進できる。
要介護認定を受けた患者の家族から「どんな介護用品を選べばいいか分からない」と相談を受けた。健康サポート薬剤師が介護ベッドや排泄ケア用品について説明し、ケアマネジャーとも情報共有。適切な用品導入により介護負担が軽減した。
→ ポイント:介護分野にも介入できるのが健康サポート薬剤師の特徴。
今後は、健康サポート薬剤師の役割をより広く認知させるとともに、地域医療の中での連携強化が期待されます。
健康サポート薬剤師は、処方せん調剤に加え、健康相談・セルフメディケーション支援・介護相談・在宅医療介入 など幅広い活動を通じて地域住民の健康を支えています。
具体的な介入事例を見ても分かるように、その役割は医師や看護師とは異なる立場からの「身近な医療支援」として大きな意義があります。
今後も健康サポート薬剤師の活動が広がることで、地域全体の健康水準向上に貢献していくことが期待されます。