薬剤師で在宅ワークってあるの？薬剤師でも在宅ワークができる仕事を紹介

薬剤師の働き方といえば、調剤薬局や病院、ドラッグストアなど「現場で働く」イメージが強いですが、近年はIT技術やオンライン医療の発展により、自宅で仕事をする「在宅ワーク」の選択肢も広がっています。

特に子育てや介護との両立、副業としての収入確保、ライフスタイルの自由度を求める薬剤師にとって、在宅ワークは魅力的な働き方です。

本記事では、薬剤師が在宅で働くことは本当に可能なのか、どのような仕事があるのか、さらに完全リモートワークが可能な転職先まで具体的に紹介します。

薬剤師で在宅ワークって可能？

薬剤師の仕事は、患者への服薬指導や調剤業務など、対面で行うことが前提とされてきました。

しかし近年、法改正やテレワーク技術の発展により、オンライン服薬指導や医療記事の監修、医薬品関連のライティング、製薬企業での資料作成など、自宅からでもできる業務が増えています。

特にコロナ禍以降は、感染防止や働き方改革の一環としてリモート対応を導入する医療機関や企業が増え、薬剤師の在宅勤務の可能性は大きく広がりました。

ただし、完全に在宅で完結できる仕事は限られており、多くの場合は部分的なリモートや業務の一部を在宅化する形になります。

そのため、自分の希望する働き方と業務内容を事前に明確にしておくことが重要です。

薬剤師でも在宅ワークができる仕事

薬剤師資格を活かせる在宅ワークは意外と多く存在します。

ここでは、代表的な5つの仕事を紹介します。

オンライン服薬指導

2020年の規制緩和により、薬剤師がビデオ通話を通じて患者に服薬指導を行えるようになりました。自宅からPCやタブレットを使って患者とやり取りでき、特に通院が困難な患者や地方在住の方にとって需要が高まっています。1件あたりの報酬は1,000〜3,000円程度で、勤務時間の柔軟性があるのが魅力です。

医療系ライター・監修

医療や薬学に関する記事執筆や監修は、在宅で完結できる仕事の代表格です。医療メディアや製薬企業のパンフレット作成、学会資料の監修など、多岐にわたります。報酬は記事単価や監修料として支払われ、専門性の高いテーマほど単価も上がります。

医薬品関連の翻訳

英語や他言語のスキルがあれば、医薬品の添付文書や論文、治験報告書などの翻訳業務が可能です。1文字あたりの単価は4〜10円程度と高めで、専門知識を持つ薬剤師は有利に仕事を獲得できます。

製薬企業のリモート業務

製薬企業では、医薬品情報の管理、臨床試験データの整理、マーケティング資料作成など、在宅で行える業務があります。特にMRや学術担当の一部業務はリモート化が進んでいます。

オンライン講師・セミナー講師

薬学部の学生や医療従事者向けのオンライン講義、一般向けの健康セミナーなども在宅で実施可能です。講師料は1時間あたり5,000〜20,000円と幅広く、経験や知名度に応じて高額になる場合があります。

完全リモートワークをしたい薬剤師におすすめの転職先

完全リモートワークを実現するには、在宅業務を前提とした職種や企業を選ぶ必要があります。

ここでは、薬剤師資格を活かして100％在宅勤務が可能なケースを紹介します。

医療メディア運営企業

自社で医療記事や薬学コンテンツを制作する企業では、ライターや監修者を完全在宅で募集するケースがあります。記事作成、校正、監修などはすべてオンラインで完結でき、全国どこからでも勤務可能です。

製薬企業の学術・薬事部門

新薬承認申請の資料作成や、安全性情報の管理など、デスクワーク中心の業務は完全リモートが可能な場合があります。特に外資系製薬企業は在宅勤務制度が整っている傾向にあります。

オンライン診療プラットフォーム企業

オンライン服薬指導や遠隔診療のサービスを提供する企業では、薬剤師を完全在宅で採用することがあります。自宅から患者対応や薬歴管理、服薬相談などを行います。

医薬品マーケティング会社

医薬品の広告戦略や販促資料作成、学術情報の整理などを担当する職種です。顧客対応や資料作成をオンラインで完結できるため、在宅ワークが可能です。

教育・研修事業

薬剤師や医療従事者向けのオンライン研修を提供する企業では、教材作成や講義配信、受講者サポートなどを完全リモートで行えます。自分の専門分野を活かしながら教育に携わることができます。

まとめ

薬剤師でも在宅ワークは可能であり、オンライン服薬指導、医療系ライティング、翻訳、製薬企業のデスクワーク、オンライン講師など、多様な選択肢があります。

完全リモートを希望する場合は、在宅業務を前提とした企業や職種を選び、求人情報や面接で働き方をしっかり確認することが大切です。

在宅ワークは時間や場所の自由度が高く、ライフスタイルに合わせた柔軟な働き方を実現できますが、自己管理や成果責任も伴います。

自分のスキルや希望条件に合った在宅ワークを見つけ、薬剤師としての新しいキャリアを築きましょう。