新卒の薬剤師が面接で聞かれることはどんなこと？回答例も紹介

新卒で薬剤師として就職活動を行う際、最も緊張する場面のひとつが面接です。

面接では、志望動機や自己PRといった定番の質問だけでなく、薬剤師としての適性やコミュニケーション力を見極めるための質問もされます。

さらに、新卒の場合は実務経験が少ないため、学生時代の学びやアルバイト経験などをどう活かせるかを伝えることが大切です。

本記事では、新卒の薬剤師が面接で聞かれることを整理し、回答例も紹介します。

新卒薬剤師の面接でよく聞かれること

新卒の薬剤師の面接では、基本的な志望動機に加えて、性格や将来像、チームで働く力など多角的に質問されます。

病院や調剤薬局、ドラッグストアなど勤務先によって質問の傾向に違いはありますが、大枠のポイントは共通しています。

志望動機

「なぜこの職場を志望したのか」という質問は必ず聞かれます。ここで重要なのは、単に「家から近い」「福利厚生が良い」といった表面的な理由だけでなく、その職場の特徴を踏まえた理由を伝えることです。例えば、病院なら「チーム医療に参加して幅広い症例に携わりたい」、調剤薬局なら「地域医療に密着し、患者さんとの距離が近い環境で働きたい」といった具体性があると好印象です。

回答例
「貴院を志望した理由は、チーム医療に力を入れており、薬剤師が医師や看護師と積極的に連携できる点に魅力を感じたからです。学生時代に病院実習で多職種と連携する大切さを学び、薬剤師として患者さんに最適な医療を提供するために成長できる環境だと考えました。」

自己PR

新卒は職務経験がないため、学生時代の学業や研究、アルバイト経験などを自己PRとして活用します。大切なのは「薬剤師の仕事にどう活かせるか」を意識して話すことです。

回答例
「大学での研究活動では、データを分析し根拠を持って発表する力を培いました。薬剤師としても、エビデンスに基づいた服薬指導や患者さんへの分かりやすい説明に役立てられると考えています。」

学生時代に力を入れたこと

よくある質問として「学生時代に頑張ったことは何ですか？」があります。部活やサークル、研究など何を答えても良いのですが、「努力した過程」「学んだこと」「薬剤師としてどう活かすか」を結びつけることが重要です。

回答例
「学生時代はサークル活動で副代表を務め、メンバーをまとめる役割を担いました。その中で意見の調整やスケジュール管理を経験し、チームで物事を進める協調性を学びました。薬局での勤務においても、スタッフ同士の連携に活かせると考えています。」

将来のキャリアプラン

新卒であっても「5年後、10年後の自分はどうなっていたいか」という質問をされることがあります。ここでは「専門性を高めたい」「地域医療に貢献したい」など前向きな目標を伝えると評価されます。

回答例
「まずは調剤や服薬指導の経験を積み、3年以内には在宅医療にも携わりたいと考えています。将来的には地域の患者さんに信頼される薬剤師として、幅広い世代の健康を支えたいです。」

ストレスや失敗経験への対応

薬剤師は責任の重い仕事であり、失敗やストレスへの対応力が重要視されます。「失敗をした時どう乗り越えましたか」といった質問には、具体的な経験を交えながら冷静さや改善意欲を伝えることが大切です。

回答例
「研究の実験で失敗が続いた時期がありましたが、原因を一つずつ検証して記録し、指導教員に相談しながら改善を図りました。その結果、最終的に成果を出すことができました。薬剤師としても、冷静に原因を分析し改善策を考える姿勢を大切にしたいです。」

チームワークに関する質問

薬剤師は一人で完結する仕事ではなく、医師・看護師・事務など多職種と協力する必要があります。面接では「協調性があるか」「人間関係を大切にできるか」もチェックされています。

回答例
「アルバイトで接客業を経験し、相手の立場に立って考える習慣を身につけました。医療現場でもチームの一員として周囲に配慮し、患者さんにとって最善の医療が提供できるように努めます。」

薬剤師として大切にしたいこと

「あなたが薬剤師として大切にしたいことは何ですか？」という質問では、倫理観や使命感が見られます。「安全第一」「患者さんとの信頼関係」「継続的な学習」などを具体的に答えると良いでしょう。

面接で回答する際のコツ

面接での回答は、単に聞かれたことに答えるだけではなく、「自分の強み」と「薬剤師としてどう活かせるか」を常に結びつけることがポイントです。

結論から話す

「私は～だから～したいです」というように、結論を先に話すとわかりやすく伝わります。冗長にならず、面接官の印象に残りやすくなります。

STAR法で答える

「状況（Situation）」「課題（Task）」「行動（Action）」「結果（Result）」の流れで答えると説得力が増します。学生時代の経験を話す際にも使えるフレームワークです。

前向きな姿勢を示す

たとえ失敗談を話す場合でも「そこから何を学んだか」「今後どう活かすか」を必ず加えることが大切です。成長意欲を伝えることができれば好印象につながります。

まとめ

新卒の薬剤師の面接では、志望動機や自己PR、学生時代の経験、将来像など幅広く質問されます。

大切なのは、自分の経験を薬剤師としての業務にどう結びつけるかを意識して答えることです。

回答例を参考にしつつ、自分の言葉で具体的に語れるよう準備しましょう。

誠実さと前向きな姿勢を伝えることで、面接官に「この人と一緒に働きたい」と思ってもらえる可能性が高まります。