薬剤師は髪色自由？インナーカラーや茶髪、髪型にルールはあるの？

薬剤師といえば「清潔感のある白衣姿」というイメージを持つ人が多いでしょう。

そのため「髪色は黒でなければいけないの？」「茶髪やインナーカラーはNG？」と気になる方もいるはずです。

医療現場や薬局では患者やお客様と接する仕事が中心のため、髪色や髪型には一定のルールや暗黙のマナーが存在します。

本記事では、薬剤師の髪色や髪型に関するルールや実際の現場の対応、自由度が高い職場と厳しい職場の違いについて詳しく解説します。

これから薬剤師を目指す学生や、転職を考えている方にも役立つ内容です。

薬剤師の髪色は自由なのか？

薬剤師の髪色は「法律で制限されている」わけではありません。

しかし、医療職という性質上、職場の雰囲気や患者からの信頼感を考慮し、自由度には一定の範囲があります。

たとえば病院では黒髪や暗めの髪色が好まれる傾向が強く、逆にドラッグストアや企業では比較的自由度が高いケースもあります。

髪色に対するルールは「職場ごとの方針」による部分が大きいため、同じ薬剤師でも働く環境によって評価が変わります。

特に高齢の患者が多い地域では「落ち着いた髪色」が求められることが多く、患者との信頼関係を築くためには控えめな色合いが無難といえるでしょう。

職場別に見る髪色・髪型のルール

病院薬剤師の場合

病院薬剤師は、医師や看護師と同じように医療チームの一員として患者と接します。そのため「清潔感」や「信頼感」を重視される傾向があります。明るい茶髪や派手なカラーリングは控えられるのが一般的で、黒髪や自然なブラウン程度が無難です。また髪型に関しても、長い髪は結ぶ、前髪は目にかからないようにするなどの配慮が求められます。病院はルールが比較的厳しい職場といえるでしょう。

調剤薬局の場合

調剤薬局は地域の患者と直接接する場であり、病院と同様に清潔感を重視します。ただし病院に比べると若干自由度が高いことも多く、落ち着いた茶髪であれば問題ないケースもあります。インナーカラーも、目立ちすぎなければ許容される場合がありますが、派手な色（赤・青・紫など）は避けるべきです。髪型は長髪をまとめる、清潔に見えるようにすることが大前提です。

ドラッグストアの場合

ドラッグストアは接客業の要素が強いため、比較的自由な髪色が認められやすいです。明るい茶髪やナチュラルなカラーは問題視されないことが多く、販売スタッフと同じ基準で判断されます。ただし、過度に奇抜な色や派手な髪型は「接客に不向き」とされることもあるため、企業の就業規則に従う必要があります。病院や薬局よりも自由度が高いものの「清潔感」が欠けるとマイナス評価につながる点には注意が必要です。

製薬企業やCROの場合

製薬企業やCRO（治験関連機関）は一般的な会社員と同様の基準で見られるため、髪色は比較的自由です。面接や営業など外部の人と接する場合は「社会人としてのマナー」が重視されますが、研究職や内勤業務では比較的カジュアルな髪色も許容されます。自分の役割や部署の雰囲気に合わせて調整できるのが特徴です。

インナーカラーや茶髪は大丈夫？

薬剤師の髪色で特に気になるのがインナーカラーや茶髪です。

結論としては「職場によって許容度が異なる」というのが現実です。

茶髪について

ナチュラルな茶髪は多くの職場で認められています。明るすぎる金髪やギャル系のカラーでなければ、問題になることは少ないでしょう。ただし面接や新しい職場に入るときは、最初は控えめな色にしておき、雰囲気を確認してから調整するのがおすすめです。

インナーカラーについて

インナーカラーは派手に見えない程度であれば許容されることがあります。例えば落ち着いたブラウンや暗めの色味であれば問題視されにくいですが、青やピンクなどの目立つカラーは避けるべきです。特に病院や調剤薬局では保守的な雰囲気があるため、あまり目立たない範囲で楽しむことがポイントです。

髪型に関するルール

薬剤師は「髪型」についても一定の配慮が求められます。

髪色と同様に、患者やお客様から「清潔で信頼できる」と思ってもらえるかどうかが判断基準になります。

長髪の場合

女性薬剤師で髪が長い場合は、必ず後ろで結ぶことが基本です。お辞儀や調剤時に髪が垂れてしまうと不衛生に見えるためです。男性薬剤師の場合も長髪は珍しいですが、もし長い場合は同様にまとめる工夫が必要です。

前髪や整髪について

前髪は目にかからず、表情がはっきり見えることが大切です。患者との信頼関係を築くうえで「顔が見える」というのは大きな要素だからです。また、ワックスやジェルで整えるのは問題ありませんが、ベタついて不潔に見えないように注意しましょう。

髭や全体の印象

髪型と合わせて、男性薬剤師の場合は髭の有無も印象に関わります。職場によっては髭は禁止されている場合もあるため、面接時に確認が必要です。全体を通して「清潔感」と「安心感」を与えるスタイルが重要です。

髪色や髪型で失敗しないためのポイント

薬剤師が髪色や髪型で悩んだときに意識すべきポイントをまとめます。

清潔感を第一に考える

派手さや個性を出すことよりも、まずは「清潔感」を優先しましょう。清潔感があれば、多少髪色が明るくても問題視されにくくなります。

職場の雰囲気に合わせる

病院や薬局では落ち着いた髪色、ドラッグストアや企業ではやや自由など、職場ごとのカラーがあります。先輩や同僚を観察して合わせるのが最も安全です。

面接時は控えめに

転職や就職活動の際は、必ず控えめな髪色・髪型で臨むのが基本です。採用後に職場の雰囲気を見ながら調整すれば、印象を損なうことを防げます。

まとめ

薬剤師の髪色や髪型に明確な法律上のルールはありませんが、職場ごとの方針や患者の印象によって自由度が変わります。

病院や調剤薬局では黒髪や自然な茶髪が好まれ、インナーカラーや派手な髪色は避けられる傾向があります。

一方でドラッグストアや製薬企業では比較的自由度が高く、清潔感さえあれば許容されることが多いです。

大切なのは「患者やお客様に安心感を与えられるかどうか」です。

薬剤師として信頼されるために、清潔感と職場の雰囲気に合った髪色・髪型を意識しましょう。